【コロナ禍におけるカテゴリー発注のトレンド】マーケティング戦略・営業代行・受電代行といったビジネスサポートの発注数が増加
2020年1月~2022年6月の発注数の推移をカテゴリー別に集計し、コロナ禍におけるトレンドを分析しました。
新型コロナ陽性者の増加や緊急事態宣言によって、プラットフォーム上で発注されるカテゴリーにも影響が見られました。本記事では、コロナ禍において発注トレンドに変動が見られた5つのカテゴリーをピックアップしてご紹介します。
ぜひ、市場トレンドやプラットフォームをご利用いただく際のカテゴリー選定にお役立ていただければ幸いです。
グラフの読み取り方
青色の折れ線グラフ:2020年1月~2022年6月まで月別の東京都の新型コロナウイルス感染症陽性者数
赤色の折れ線グラフ:2020年1月~2022年6月まで月別のカテゴリー発注数
黄色の背面:緊急事態宣言にあたる月
※新型コロナウイルス感染症陽性者数とカテゴリー発注数は母数が大きく異なるため、左横軸(新型コロナウイルス感染症陽性者数=青色グラフ)と右横軸(カテゴリー発注数=赤色グラフ)としてメモリ基準を変更しています。
参考
・緊急事態宣言
第1回:2020/4/7~5/25
第2回:2021/1/8~3/21
第3回:2021/4/25~6/20
第4回:2021/7/12~9/30
マーケティング企画
「マーケティング企画」とは、マーケットを分析し戦略的に商品を売る施策をサポートをする業務のカテゴリーです。
2020年1月から徐々に発注数が増加傾向にありましたが、緊急事態宣言中にあたる2021年5月〜6月に発注数が急増しました。コロナ禍から約1年が経過して、新年度を迎えたタイミングで改めて世間の動向やマーケット傾向の分析を依頼する企業が増えたのが窺えます。
2020年1月から2021年5月の「マーケティング企画」発注増加率は驚きの+4066%です。
営業事務・営業アシスタント
「営業事務・営業アシスタント」は、営業資料の制作やテレアポ代行を行う業務のカテゴリーです。
「マーケティング企画」カテゴリーのグラフ推移と傾向が似ており、2020年に入ってから徐々に発注数が増加していき、2021年6月にピークを迎えます。2020年1月から2021年6月の「営業事務・営業アシスタント」発注増加率は、+971%でした。
「マーケティング企画」と「営業事務・営業アシスタント」のグラフ推移から、2021年5月にマーケティング戦略を決めて、6月に営業施策を実行した企業が多かったのではないかと考察できます。
SNSマーケティング
「SNSマーケティング」は、InstagramやTwitterと言ったSNSを利用したマーケティング施策を代行・サポートする業務のカテゴリーです。
コロナ禍が騒がれ始めた2020年に入ってから発注数は毎月大きく伸び続け、2020年の年末ごろにピークを迎えます。2020年1月と最も発注数の多かった2020年12月の増加率は+257%という結果でした。
コロナによって外出が制限されるにあたり飲食店や店舗などのサービス業界にも影響がでたことにより、SNSを利用したブランド認知・広告のためにSNSマーケティングを実施する企業が増え続けています。
テクニカルサポート
「テクニカルサポート」とは、ITツールの操作方法について電話やメールで課題や問題を解決するサポートをする業務のカテゴリーです。
最初の緊急事態宣言期間中にあたる2020年5月頃から発注数が伸び始め、2021年2月からさらに発注数が急増しました。2021年2月と言えばちょうど2回目の緊急事態宣言の期間にあたります。外出の自粛を呼びかけられる中、リモートワークの方が増えるとともにそれまで利用機会の少なかったZoomやTeamsなどのweb会議ツールやwebサービスの需要が増えたことで、「テクニカルサポート」のニーズが高まったと考えられます。
2020年1月から発注数がピークとなる2021年2月にかけての発注増加率は+1800%です。
コールセンター管理・運営
「コールセンター管理・運営」は、オフィスの受電代行を運営する業務のカテゴリーです。オフィスに社員がいなくても電話対応ができるサービスは、リモートワークに欠かせないサービスとなっています。
2020年に入り徐々に増えていた「コールセンター管理・運営」カテゴリーは、2021年1月〜2月に実施された2回目の緊急事態宣言を皮切りに、発注数が急増しました。緊急事態宣言と同時にリモートワークを取り入れた企業が増えたことに伴い、オフィスのコールセンター管理を代行依頼する企業が増えたことが窺えます。2020年1月から発注数がピークとなる2021年8月にかけての発注増加率は+1900%です。
結果
全カテゴリーに共通して、2020年から2022年にかけて発注数は年々増加傾向にあります。
ただし、やはり緊急事態宣言などの情勢によって期間中に急激に発注数が伸びるなど、新型コロナウイルスの影響が見られました。
また、今回対象期間中にトレンドの変化が大きく見られた5つのカテゴリーは、いずれもビジネスサポートに関連するカテゴリーということで、コロナ禍によってリモートワークなど働き方の多様化が進むなか、営業やマーケティングなどのサポート・代行業務をアウトソーシングするニーズが高まったことがわかります。
新しい働き方が各業界・企業で定着しつつある現代だからこそ、業務リソースの効率化を図るためアウトソーシングをうまくご活用ください。